先輩の彼女にしてもらいました
先輩の体が密着していて、失神してしまいそうだったけど、高いところから見る景色が、不思議と爽快だった。

飛んでいる先輩が、いつも見る気色、ゴールネットが手を伸ばせば私にも届きそうな距離にある。

「ほら、ゴール決めて」

「うん」

私はボールを軽々とネットに入れる。

ああ、こんな感じなんだ、先輩は。気持ちいいだろうな。

「うまい、うまい」

先輩がなぜか楽しそうに、笑いながら言う。

えへへ、こんなにズルしてますけどね。

先輩がクスクス可笑しそうに笑いだすから、私もなんだかお腹の底から、おかしくておかしくてたまらなくなった。

「アハハハ」

「フフフフ」

一体何がそんなに、面白いのかよくわからなかったけど、先輩が笑うから私も自然と笑っていた。

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