先輩の彼女にしてもらいました
翌日の放課後いつものように、バスケ部の練習を見に行くつもりで第2体育館へ向かっていた。
部室の横で桜さんが重そうに台車からダンボールを下ろそうとしているのを見かけたので声をかけた。
「桜さん、お手伝いします」
「蒼井さん?今から練習見学にいくところ?ありがとう、でもこれ重いよ」
「いえ、全然大丈夫です」
桜さんと2人でダンボールを一緒に運んだ。中身は缶ジュースのようだったけれど1人で持つにはかなり重かっただろう。
「ありがとう、とりあえずここに置いてもらえるかな」
「はい、え?これ桜さんが全部1人で運んだんですか?」
すでに8箱のダンボールが積まれてある部室の横に今持ってきた荷物を重ねた。
桜さんは、汗だくで肩で息をしているし顔も赤い。
こんな炎天下に1人で何往復もして運んでいたのだろうか。