先輩の彼女にしてもらいました
「大丈夫です。私こう見えて体力はありますから。あ、そうだ、時田くんもお手伝いしてもらえるように呼んできましょうか?」

私が提案すると、桜さんは優しく笑って首を振る。

「ううん、1年生だからって彼の練習時間を減らすようなことしちゃいけないから」

「わかりました。じゃあ、私お手伝いします」

「ごめんね、蒼井さんもつばさに会いに来たのに」

「いいんです。それに、先輩は私が見に来ても来なくても気づいてませんから」

明るく言って、荷物が置いているという正門へ向かって空の台車を押した。

「あ、桜さん、よかったら部室で休んでてください。私1人で一度正門まで行って運んで来ますから。桜さん、すごく疲れてるみたいだし熱中症にでもなったら大変ですから」
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