先輩の彼女にしてもらいました
そんなことを考えながら重い台車を部室へ運んで行った。

その後も大量の差し入れを冷蔵庫に保管したり、腐りやすそうなものは、今日配る様に準備したりと桜さんのお手伝いをしていた。

部室で、2人で作業している間にも、桜さんの携帯電話にコーチ達から何度も呼び出しの電話がかかっていて、とても忙しそうだった。

「蒼井さん、ごめん」

「大丈夫です、桜さん。行ってください」

「すぐに戻るね」

申し訳なさそうに言って、桜さんは部室を出て行ったので、私は1人作業に励んだ。

作業が進んで、片付いていくとだんだんと楽しくなってきた。私ってこういう裏方の仕事とかも嫌いじゃないんだよね。

しばらくしたら、部室のドアが軽くノックされたので、はい、と返事をした。

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