先輩の彼女にしてもらいました
「時田くんはいつから、あそこにいたの?」

「お前が、血相変えてアキ達のところへ走っていったから俺も追いかけてきてたんだよ。お前すっげーはえーし、正直まだあんなに早く走れるなら陸上やめないほうがいいのにって、そこはあいつらと同じ意見だよ」

おどけたようにハハッて時田くんはにこやかに笑う。

「そっか、ずっと後ろにいたんだね。全然気が付かなかったよ、ごめん」

「いや。お前いっつも俺に気が付かねーし。しょうがないよ。蒼井があんな凄い剣幕で怒るの初めて見たな。4対1でも、全然ひるんでねーし、俺うしろでオロオロしながら見てたんだぜ」

「え。やだ。そんなにひどかったかな。私」

「いや、かっこよかったよ。蒼井、めちゃくちゃだったけど、やっとあいつらに本音が言えたじゃん」

「う、うん」

褒められているのかな?なんだか恥ずかしい。
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