先輩の彼女にしてもらいました
「お前、・・・」

彼がまた何か言うよりも先に私は、全力で駆け出していた。

やっぱり、一番傷つく言葉を投げてくる成田君は嫌いだっ。

ああ、なんて嫌な気分。

ブレザーのことも気づかれたくなかったのに。

5月後半の気温は暑くて制服はもうみんなは衣替えしていたのに、私は、視線が怖くてまだ、ブレザーを脱げないでいた。

ブレザーを脱いで、ブラウスだけになると私の胸のふくらみはかなり形まで目立つし下着も透けて、ますます他人の好奇の視線には堪えられなくなる。

こんな体、私が一番嫌いなのに。







ハアハアハア

どうしょう、やっぱりこのまま帰ったほうがいいのかな。

気が付けば体育館前で、立ち止まっていた。やはり私なんて、先輩に近づかないほうがいいのかな。

もしも、先輩に迷惑そうな顔をされてしまったらどうしょう。

少し迷ったけれど、やっぱり彼が見たいっていう欲求に負けた。

ちょっとだけ、ばれないように見てすぐに帰ろう。
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