先輩の彼女にしてもらいました
大好きな先輩のきらめくような瞳、高い鼻筋に、柔らかそうなバラ色の唇。

「先輩」

吸い寄せられるように、顔を近づけていた。

ンーって、キスしょうとすると彼は照れくさそうに微笑する。

「あと少し待って、もうすぐ保健室に着くからね」

「は、はい、すみません」

野球部のグラウンドを横切っているところだったので、何人かの生徒たちが、私達を見ていた。

きゃー、恥ずかしい、私ったら我慢できない子みたいだよね。

「あの人、超カッコいい、私もあんなことされたい」

「つばさ先輩だよ、バスケ部のエースだよ」

テニス部の女子達のヒソヒソ声が聞こえてきて、私は思わず知らず誇らしくなる。

先輩は、私の彼氏です。

先輩は、私のものです。

私は先輩の彼女にしてもらいました、って大声で叫びたくなってしまう。

「先輩、私を彼女にしてくれてありがとう。私にはそれが一番の誇りで、私の心の支えなんです」

「蒼井さん」
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