先輩の彼女にしてもらいました
夏休みだからか、保健室には誰もいなかった。
保健室に着くと、何も言わずに互いの唇を優しく重ねた。
ベッドに座る先輩の膝の上に座らされていて、ドキドキしていた。
彼は愛おしそうに私を抱きしめてくれた。
「先輩、好き」
「俺も好きだよ」
「先輩、嬉しい」
先輩の好きがようやく聞けて凄く嬉しくて、涙がでそうだった。
それからすぐに、彼が買ってきてくれたミネラルウオーターを飲んで、ベッドに横になった。
彼が、濡らしたタオルで、体を冷やしてくれた。
クーラーの効いた保健室は、とても気持ちがよくて快適だった。
「少し寝てていいよ、着替えのこともあるし、桜を呼んでくるよ」
「う、うん、ありがとう、先輩」
立ち去ろうとする先輩の後ろ姿を見つめながら、もう少し一緒にいたいなと、思ってしまう。
ああ、どんどん欲張りになってしまう自分が怖い。
まだ、少し頭が痛かったので、ベッドに横になって目を閉じた。