先輩の彼女にしてもらいました
「あ、ああ、ごめん、蒼井さんの友達にあんなこと言って、大人げなかったかな。けど、あの子の様子がおかしかったから、蒼井さんに何かするんじゃないかと心配で」

彼は恥ずかしそうに大きな手で、瞳を隠してしまう。

「それで、その後、時田の話になって、頭に血が上ったんだけどね」

ボソボソと、照れくさそうに話す彼の耳は赤い。

私はそっと、彼にしがみつく。

「私には、先輩だけです。私を信じてくれますか?」

「うん」

すぐに彼からの返答がありホッとする。

「あの子、本当は蒼井さんが、好きだったんだな、ちょっとゆがんでるけど」

「私もいけなかったんです、ちゃんとアキちゃんに向き合わなかったから」

「蒼井さんは、優しすぎるよ。俺は君が誰かに傷つけられたりしないかって、いつも心配だよ」

先輩は、優しく私の髪をなでる。
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