先輩の彼女にしてもらいました
「さっきも、岳が君のこと連れ出したって聞いたから、慌てて追いかけてきたんだけど」

先輩はそこで、小さくため息をついたようだ。

「今度から、バスケ部員に気安く着いていかない方がいいよ。岳も含めてみんなチンパンジー並みの理性も無い奴らだから」

「は、はい」

さっき、時田くんに言われたことを思い出した。

先輩にも、鈍感でユルイ女と思われているんだろうか。

「私、誰にもついていきませんから、つばさ先輩だけですから」

「う、うん」

先輩は、そっと握っていた手を離したので、私は不安になって、なおもたたみかける。

「みどり先輩達にこの前から誘ってもらって仲良くしてもらってますけど、合コンとかいかないし、誰でもいいわけじゃなくて、私は先輩だけで、それに」

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