響くんとは付き合いません!!



「アイツと付き合うことにしたのか?」



ふるふると、首を小さく横に振る。

響くんからは、安心したようなため息が返ってくる。



「じゃあ断ったんだな」



断った……わけではない。

九折くんにはしばらく考えたいって言っておいた。



私がまた首を振ると、響くんは私が返事を保留にしたのだと気づいたみたいだ。

またため息が返ってきたけど、さっきのものとは違い重たいため息だった。



「アイツと付き合う気か?なぁ、どうしたら満瑠は俺のことを見てくれんの?」



熱い眼差しが、私の胸をじりじりと焦がす。

身体の熱があがるにつれ、胸の鼓動もたかなる。


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