響くんとは付き合いません!!
「俺、片思いなんかしたことねぇからアプローチの仕方ってぜんぜんわかんねぇけど…。だからこれでも、満瑠を振り向かせたくて必死なんだよ」
響くんの足が1歩前に出た。
私の腕を掴んでは、乱暴に身体が引き寄せられる。
「ひ……びきくんっ…」
響くんの両腕が、私の身体を力強く抱きしめた。
直接伝わる響くんの体温が、身体の熱をさらにあげる。
「俺と付き合ってよ、満瑠。お前のことが好きで好きで仕方ねーんだ」
「……っ」
「九折のところになんかいくなよ」
心臓がドコドコと、まるで大太鼓を叩いているかのように大きく脈をうつ。