響くんとは付き合いません!!
****
「満瑠ちゃんっ」
朝からよく降るなぁ。
透明のビニール傘をくるくる回しながら、校庭の水たまりをよけて歩いていると。
雨音の中にここちゃんの声が聞こえて、ぱっと振り返った。
「おっはよー!」
「うん、おはよここちゃん」
ここちゃんは今朝もニコニコ笑顔がたえない。
朝から雨で憂鬱だな、なんて思うことはないのかな。
「ねぇ!満瑠ちゃんってさ、青山原学園に通ってたんだよね?」
びくっ、と肩が揺れる。
一瞬でドクドクと心拍数があがった。