響くんとは付き合いません!!



****



「満瑠ちゃんっ」



朝からよく降るなぁ。

透明のビニール傘をくるくる回しながら、校庭の水たまりをよけて歩いていると。



雨音の中にここちゃんの声が聞こえて、ぱっと振り返った。



「おっはよー!」

「うん、おはよここちゃん」



ここちゃんは今朝もニコニコ笑顔がたえない。

朝から雨で憂鬱だな、なんて思うことはないのかな。



「ねぇ!満瑠ちゃんってさ、青山原学園に通ってたんだよね?」



びくっ、と肩が揺れる。

一瞬でドクドクと心拍数があがった。



< 159 / 441 >

この作品をシェア

pagetop