響くんとは付き合いません!!
思ってもいないことを口にすると、胸がズキンと痛みを放つ。
うそ。
本当は、響くんのことが好き。
好きだからこそ、
嫌われたくなくて。
近づくことが怖いんだ。
近づいてしまえば、いつかきっと。
私の素顔を、暗い過去を、知られてしまうんじゃないかって。
怖い。
「そうなの?私てっきり、満瑠ちゃんも響のこと好きなのかと思った!」
「いやいや…ぜんぜん。勘違いだよ」
「そっか、そうだったんだ?」
首を縦にふると、もっと心が痛くなった。