響くんとは付き合いません!!



「なにやってんのよ満瑠。黒谷の授業中にスマホはご法度でしょが」



休み時間になると、奈央ちゃんが笑いながら私の背中を叩いてくる。



「ついうっかり忘れてた…」

「っとに。でも珍しいね、満瑠が授業中にスマホなんて。しかもニヤニヤしてたとかさ、なにやってたの?」

「いや……ラインだけど」



い、言いたくない!

響くんが『愛してるよ』なんか言うから、ついニヤケちゃっただなんて!



「なんで顔を赤くするの」

「ひ……秘密!」

「ほうほう。へぇ、なるほどそういうこと?」

「なっ、なるほどってなにが!」

「そういえば響、今日は学校休みで退屈だろうなぁって思ってね」



ぐぬぬ…。

どうして奈央ちゃんはこうも鋭いんだ。



< 193 / 441 >

この作品をシェア

pagetop