響くんとは付き合いません!!
「なにやってんのよ満瑠。黒谷の授業中にスマホはご法度でしょが」
休み時間になると、奈央ちゃんが笑いながら私の背中を叩いてくる。
「ついうっかり忘れてた…」
「っとに。でも珍しいね、満瑠が授業中にスマホなんて。しかもニヤニヤしてたとかさ、なにやってたの?」
「いや……ラインだけど」
い、言いたくない!
響くんが『愛してるよ』なんか言うから、ついニヤケちゃっただなんて!
「なんで顔を赤くするの」
「ひ……秘密!」
「ほうほう。へぇ、なるほどそういうこと?」
「なっ、なるほどってなにが!」
「そういえば響、今日は学校休みで退屈だろうなぁって思ってね」
ぐぬぬ…。
どうして奈央ちゃんはこうも鋭いんだ。