響くんとは付き合いません!!
私の右手に被さる手が熱い。
響くん、家に誰もいないから心細かったのかな…。
響くんが高熱にうなされているのに、ご両親は仕事で不在だもんね。
寂しさや不安を抱えながら、ひとりで苦しんでいたのかな。
「ごめんね、響くん…。私が風邪をうつしちゃったばかりに……。つらいですよね」
「別に……いい。つーか、満瑠から風邪菌を奪いたかったから俺にとっちゃ大成功なんだよ」
「そんなことしなくてもいいのに…」
「だって風邪って、人にうつせば早く治るっていうだろ?満瑠がつらそうだったから……俺がもらおっかなって…」
「それが余計なことなんです!」