響くんとは付き合いません!!
「ちょっと待って。俺と同じ、孤独を抱えながらって…?」
「俺……小学生低学年のころからずっとひとりだったんだ。父さんも母さんも仕事ばっかで帰りが遅くて、朝から晩までひとりでいることとかよくあった」
「そうなんだ…?」
「学校から帰るとガランとした家が、夜になってもガランとした家が、俺は死ぬほど嫌いだった」
熱のせいで、いつもよりもゆっくりとした口調。
とろんとした目で私を見つめながら、響くんは話してくれた。
誰もいない家が嫌いで、夜遊びや家出を繰り返すようになったこと。
寂しさを紛らわすための行動が、響くんに不良のイメージを持たせてしまったことを教えてくれた。