響くんとは付き合いません!!



スマホを裏返して勉強机の上におき、慌てて教科書とノートを開く。



するとスマホの裏に貼られたプリクラが。



私の頬にキスをする響くんの横顔が。

『みちる愛してる』の文字が。



私の頭の中にまた、響くんの顔を思い出させる。

すると「一緒にいたい」と耳元で囁やかれた甘い声までも思い出してしまった。



「満瑠、耳まで顔が真っ赤だよ」

「それはっ……!お、おおお風呂あがりだからでしょ!?」



顔の熱を誤魔化すように、手元にある冷えたスポーツ飲料をぐいっと飲み込む。



「それとはちょっと違うね。響とデートの約束したからでしょ」

「ぶふっ……!」



ちょっ!?

どうして奈央ちゃんがそのことを!



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