響くんとは付き合いません!!
「なんで?両想いなのに?それは恥ずかしくて告れないってこと〜?」
スマホをいじる手を止めた奈央ちゃんは、からかうような笑顔で私を見ている。
「そういうんじゃなくてね。響くんとは、このままずっと友達でいたいの」
「響のこと好きなのに?」
「好きだからこそ、だよ」
「え、なんで?ごめん、意味がわかんない」
まぁ、そうだろうね。
周りから見れば、好きな人と両想いなのに付き合おうとしない私の行動は理解し難いのかもしれないな…。
誰にも私の心の傷みを話すつもりはなかったけど。
奈央ちゃんにくらいは、話してもいいかな。
「私ね、過去に好きな人に告白をしてね…。ブサイクだって、気持ち悪いって罵られたことがあるの」