響くんとは付き合いません!!
あぁぁ、最悪だ……。
早瀬くんはどうして、クラスメイトの前でこんな嘘をついたりするの?
今この場にいるクラスメイトたちみんなに、私と早瀬くんは付き合ってるって思われたに違いない。
これは照れてる場合なんかじゃない!
「やっ、やめてくださいっ…!」
なれなれしく肩に回る手を振り落とし、キッと睨みつける。
早瀬くんは私と目が合うなり、ニコッと笑いかけてきた。
「つーことで、今日の放課後はデートだからな?」
「はぁっ!?」
「もう決定事項だから。ぜったい逃がさねぇよ」
「そんなぁっ……!」
早瀬くんは機嫌良さそうに鼻歌を混じらせながら、教室から出て行ってしまった。