響くんとは付き合いません!!
と思っても、帰らないわけにもいかないから。
鉛のように重たい足を引きずりながら、賑やかな声で溢れる靴箱についた。
「お、逃げずにちゃんと来たんだな?」
するとやっぱり、私の靴箱の前には早瀬くんがいた。
「まぁ……靴を履かずには帰れないし…。決してデートをするつもりで来たわけじゃないですから」
われながら、可愛くないセリフだ。
だけどこれくらいは、冷たく言っておかなきゃ。
あなたと仲良くする気は一切ありません。
そう、ぴしゃりと線は引いておくんだ。