響くんとは付き合いません!!
「へー、言うねぇ」
「か……帰りますからね!さよなら!」
くるりと背を向けると、私の目の前に回りこんでくる。
1歩踏み出した足が、ぴたりと止まる。
「待てって」
「は、はい…?」
「お前みたいな女、はじめてなんだけど」
あぁ、それは今まで拒否をされたことがないって意味?
「すみません。そこ、通らせてください」
私は相手がどれだけイケメンでも興味はない。
だって男の子なんてみんな同じでしょ?
顔で価値を決める生き物じゃないか。
「いいじゃん。行こうよ?」
早瀬くんは私の左手をガシッと掴むと、ぎゅっと握りしめた。