響くんとは付き合いません!!



「……はぁ」



言われるがまま、アイプチなしで家を出た。



ブラウンのシャドウとマスカラをしただけの、ふだんよりも随分と薄いアイメイク。



やっぱりテンションがあがらない。

だって自分のこの重たい一重の目が、嫌いなんだもん……。



「満瑠がよく遊んでた場所、教えてよ?」



響くんは一重のブサイクな私にも、いつもと変わらず話しかけてくれている。

本当に、私の目のことなんてこれっぽっちも気にしてないのはわかる。



「うん。いいよ、って言っても近所の公園だよ」



わかるけど……。

恥ずかしくて、目が合わせられない。


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