響くんとは付き合いません!!
大丈夫……大丈夫。
結崎くんが言っていた、テニスコートを走り回る幽霊なんていない。
いない、いない、いない……。
「やだっ、待って早瀬くん!」
やっぱり怖い!
「もー、さっきからなんだよ?」
私の呼び止める声に振り返った早瀬くんは、私がこうして引き止めることをわかっていたのか。
なんだか口元が楽しそう。
「やっぱり手繋ぐっ!繋ぎたいです!」
早瀬くんは、ニターッと頬を緩ませた。
なに…?
俺の思惑通りだな、と言わんばかりの勝ち誇った笑顔は。
「そこまで言うなら仕方ねぇな」
むぅ…。
なんか悔しい……!