響くんとは付き合いません!!



クレープは、私が最も好きなスイーツだ。



『どうする?行かないならそれはそれでいいけど』

『や……待って。行く、行きますっ』



クレープを食べたら、すぐに帰ればいいんだもんね。



『じゃあ校門の前でな。すぐ来いよ?』



またまた……早瀬くんの誘いにのってしまった。



早瀬くんって、駆け引きがすごくうまいんだよな。

私の出方を見ながら、言葉巧みに自分の思い通りにことを運ばせる。



さすが恋愛経験が豊富なだけある。

女の子の扱いが上手いな。



「ねー菜摘、なんならダブルデートがよくない?私も頑張って誘ってみるからさ」

「お、じゃあふたりまとめてつり橋効果狙っちゃお」



恋愛トークが飛び交う談話室を出た私は、そのまま寮の外へ出た。



< 87 / 441 >

この作品をシェア

pagetop