はつ恋の君をさがしてる
なんなんだ?
あいつ。
親父に急に食事に誘われて店に向かっていた時だった。
赤に変わったばかりの交差点の反対側に親父を見つけて手を挙げようとした視線の横を、何かが横切って行く。
人だと認識したと同時に車の気配を感じて、咄嗟に飛び出していく人の腕をつかんで思い切り引いた。
その直後に黒い車が無灯火で走り去っていく。
それを見送ってつかんだままだった腕の主を見たら
女の子だった。
俺が勢い良く引っ張ったせいでアスファルトの地面に転がった彼女は、こぼれるんじゃないか?ってくらいに目を見張ったままで座り込んでいた。
肩までのゆるいウェーブがかった焦げ茶色の髪にさくらんぼみたいな色の小さな唇。
一瞬子供か?と思ったが、こんな場所に一人でいるはずは無いだろうと思い直す。
とりあえずここはひと言ガツンと言っておくべきだろう。
「おい!何をやってるんだ!死にたいのか!」
それが彼女。
鈴加との初めての出逢いだった。
いや、初めてじゃない。
再開だったのだと気が付くのはまだまだ先の話。
あいつ。
親父に急に食事に誘われて店に向かっていた時だった。
赤に変わったばかりの交差点の反対側に親父を見つけて手を挙げようとした視線の横を、何かが横切って行く。
人だと認識したと同時に車の気配を感じて、咄嗟に飛び出していく人の腕をつかんで思い切り引いた。
その直後に黒い車が無灯火で走り去っていく。
それを見送ってつかんだままだった腕の主を見たら
女の子だった。
俺が勢い良く引っ張ったせいでアスファルトの地面に転がった彼女は、こぼれるんじゃないか?ってくらいに目を見張ったままで座り込んでいた。
肩までのゆるいウェーブがかった焦げ茶色の髪にさくらんぼみたいな色の小さな唇。
一瞬子供か?と思ったが、こんな場所に一人でいるはずは無いだろうと思い直す。
とりあえずここはひと言ガツンと言っておくべきだろう。
「おい!何をやってるんだ!死にたいのか!」
それが彼女。
鈴加との初めての出逢いだった。
いや、初めてじゃない。
再開だったのだと気が付くのはまだまだ先の話。