眩しさの中、最初で最後の恋をした。

十一月 初めてのデートと近づくふたり


文化祭も終わり、だんだんと季節も移ろい寒くなってきた今日この頃。
周りは一気に受験モード。
受験でなくても就職組も就職活動が活発な時期になってきた。

そんな中、文化祭からお付き合いを始めた私と要くんはお互いの時間を融通して少しずつ関係が深くなってきていた。

要くんは理系の大学の推薦入試のため現在結果待ち。
ひと段落しており、今度の週末初めてふたりでデートすることになった。

学校でも毎日会ってるし、帰りも一緒。
付き合ってからは毎日がドキドキして新鮮で、でもそんな時間が幸せだと思う。

「今回は二人で出かけるし、また少しずつ遠出もいいかと思うんだ。どう?」

その要くんの問いに、私もうなずく。

「うん、いいと思う!楽しみ」

自然と笑顔で返事をする私に要くんも微笑んでくれる。
そんな私達を日菜子や蒼くんが羨ましげに見ている。
日菜子と蒼くんは受験勉強をしている。
日菜子は文系、蒼くんは体育の先生目指して体育大学に進路を希望しているのだとか。
ふたりは今まで以上に勉強漬けなのである。

「出かけた先でお土産買ってくるから、ふたりとも頑張って!」

私の励ましにふたりは笑顔で言った。
「とりあえず学業お守りとかが切実かな。神頼みも大事だよね!」

日菜子は既にそこなの?と思いつつも私は返事をした。

「行った先にいい神社があったらお参りしてお守り買ってくるね!」
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