眩しさの中、最初で最後の恋をした。
準備が済んで、このコーデにGジャンを合わせ鞄を持ち玄関でお姉ちゃんのブーツを履く。
「それじゃあ行ってきます」
「気をつけてね!あんまり遅くならないように」
お母さんからの言葉にしっかりうなずいて、家を出てバスに乗り駅へと向かう。
スマホでメッセージアプリを開き要くんに送る。
【今バスに乗ったよ!】
【了解!電車に乗ったらまた教えて?】
【わかった】
そんなやり取りをしているうちにバスは駅に着く。
ICカードを取り出してかざす。
そのままカードを持って駅の改札を通り抜けた。
今日の天気は清々しいほどの空気の澄んだ秋晴れ。
楽しい一日になりそうで、空を見上げて自然と笑顔になった。
駅で待つこと5分。
電車が来て乗り込むと、要くんへメッセージを送る。
【今、電車に乗ったよ!四両目の三個目のドアの側に立ってる】
すると、直ぐに既読がついて返信が来る。
【了解、そこに乗るから待ってて】
それに了解と可愛らしいスタンプを送って、私は車窓から外を眺める。
まだいつもの見なれた街並み。
もうすぐ、いつも降りる駅から乗ってくる要くんと出かける。
ドキドキとワクワクとした、気持ちでいつになく私は浮き足立つ自分の気持ちに素直に従うことにした。
あっという間にいつも降りる学校の最寄り駅に着き、要くんが乗ってきた。