眩しさの中、最初で最後の恋をした。
元町へと来ると雰囲気は変わり、大人っぽい落ち着いてオシャレな雰囲気が強い。
そこらを歩き回るうちに、私達は神社を見つけた。
「あ、神社だ」
「日菜子と蒼に頼まれてたな。寄ってみようか?」
「うん!」
脇道から見えた赤の鳥居を目指し、ふたりで歩いていくと神社があった。
街中にあるのに一本細道を入っただけで、少し空気が違う感じだ。
「やっぱり神社って雰囲気があるね」
「そうだな」
そうして、お参りの仕方に習いしっかりとお参りを済ませると社務所によって学業のお守りを買った。
日菜子と蒼くんへのお土産だ。
その後は、この辺りで大きいショッピングモールを目指しそこでウィンドウショッピング。
靴を見たり、服を見たり。
アクセサリーやカバンを見たり。
そんな中で、お財布やポーチなども扱うアクセサリーショップをふたりで見ていた時に要くんがあるものをひとつ手にしていたので気になって見ると、それはシンプルなシルバーのリング。
「気になるの?」
あまりにも手にして眺めているので聞いてみたら、要くんは私を見てこう言った。
「これ、お揃いで買うとか言ったら気が早いと思う?」
要くんは私に聞きながら少し顔が固い。
緊張しているのだろう事がうかがえる。