眩しさの中、最初で最後の恋をした。
「今回は付き合った初めてのデートの記念も込めて俺が有紗にプレゼントしたいんだ。だから、ここは俺に出させて」
その言葉が嬉しくて、今回は買ってもらうことにした。
初めてのデートで初めてのプレゼント。
一緒に選んだお揃いのリング。
嬉しくて、自然と口元がゆるんでしまう。
それは要くんも同じみたいで、ふたりで何だかおかしくなってきて笑ってしまった。
ショッピングモールを出ると今日の最後の目的地。
遊園地へと向かう。
ふたりでデートコースをあれこれ悩んだ時に、ふたりしてデートの王道って観覧車?ってなったのでここに決めた。
遊園地に着くとお互い入園料を払い、観覧車の料金を払って乗る。
楽しい時間を過ごして、辺りは夕日が眩しい時間になっている。
これに乗り終わったら今日は帰る予定だ。
楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
「有紗、これ着けていい?」
要くんが手にしているのは、さっき選んで買ってきたリング。
「うん」
私が答えると、要くんは右手の薬指に嵌めてくれた。
「私も要くんに着けていい?」
「いいよ」
ニッコリ笑ってくれた要くんに、私も要くんの右手の薬指にリングを嵌めた。
「有紗、今はお互い右手に着けたけど、いつかちゃんと大人になった時これよりしっかりしたのを左手に贈りたいと思ってる。それくらい本気で好きだから、それを忘れないで」