眩しさの中、最初で最後の恋をした。
十二月 クリスマスと悲しい告白
十二月、初旬にはいつも通り期末テストがあり今回もノートは作って三人に渡したが受験モードもあり個別で勉強することになった。
私と受験の結果合格した要くんは放課後一緒に勉強することもあったけれど、日菜子と蒼くんは個別で頑張っていたみたい。
初めてのデートで買ってきた学業のお守りをふたりは喜んでくれて、お守りはふたりの通学バックにしっかり着いている。
テストが終わると寒さも相まって、校内は少し静かになっていく。
そろそろ冬休みで、クリスマスが近づいていた。
「要くん、クリスマス何か欲しいものある?」
サプライズとかは上手く行きそうになくて、私は本人に聞いてみた。
出来ることや買える範囲は限られるけれど、その中でも要くんが欲しいものをあげたいと思ったから。
「んー。あ、ニット帽がこの間ダメになっちゃって新しいのが欲しいと思ってたんだ」
この間休日の勉強会の時被ってきてた紺色のニット帽。
あれがダメになってしまったのか……。
「そっか。色はやっぱり紺がいいの?」
「黒とかグレーでも良いかな。もし負担じゃなければ有紗に作って欲しいんだけど」
その言葉にビックリして要くんを見上げる。
「有紗が編み物してるの去年見かけてて、貰ってた日菜子が少し羨ましかったんだ」
確かに去年、日菜子にはマフラーを編んであげていた。