眩しさの中、最初で最後の恋をした。

「まだ大人になれてない、頼りないところも沢山ある。でもこれから成長する。その過程も、そうして大人になったなら俺は有紗とずっと一緒にいられるように頑張るから」

そこで区切ったあと、要くんは優しく微笑んで言う。

「有紗。俺、有紗を好きより愛してるんだよ。だから絶対離れないから。有紗が大切なんだ。だから不安になんてなるなよ?ずっと一緒に居たいと思ってるから……」

コツンと合わさる額に、私はキュッと目を閉じる。
目の端に浮かぶ涙が零れていく……

「要くん。私、出来てたことが出来なくなるよ。不甲斐なくて落ち込んだり、当たったりするかもしれないよ?そんな私でもそばに居てくれるの?」

私の言葉に、驚きつつ答えてくれる。

「言っただろ?絶対離れないって。俺は有紗が大変な時だってそばに居るよ。そんなことで離れるような軽い気持ちじゃないから」

私、本当に分かってなかったんだね。
要くんの気持ちの大きさに、気づいてなかったなんて。

このリングをくれた時からしっかり言ってくれてたのに。
見えなくなる不安から相手の気持ちまで見えなくなっていたのかな……。

「要くん、私も一緒に居たい。どうなっても頑張るから、一緒にいて欲しいよ」

「うん、ありがとう。一緒に居るから、有紗も俺から離れないでよ」

一番伝えなきゃいけないことを伝えて、大切な人が離れる不安が消えた。

クリスマスイブ、私達はまたひとつ絆が深くなっていった。
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