眩しさの中、最初で最後の恋をした。
お母さんが楽しそうに夕飯を作り終わる頃、お父さんが帰宅して部屋着に着替えてリビングで寛ぎだすと、お姉ちゃんと宏樹くん、駅で会ったらしい要くんも一緒に帰宅した。
「ただいま!」
「お邪魔します!」
声が三人分聞こえて、私はビックリしつつリビングの入口からワイワイと入ってくる三人を迎えた。
「お姉ちゃん、おかえりなさい!宏樹くん、要くんいらっしゃい。お仕事とバイトお疲れさま」
私がニッコリ出迎えると、三人も柔らかな声で答えてくれる。
「ただいま、有紗!今日は有紗がケーキ作ってるって言ったら宏樹まで来るって言い出したのよ。とりあえず着替えてくるから話し相手してあげてて!要くんもごめんね!」
そう言うとお姉ちゃんはパタパタとリビングを出て部屋に向かったようだ。
「要くん、宏樹くん外寒かった?」
ふたりはコートを脱ぐと我が家のポールにかけて戻ってきたのか、リビングのソファーに座る。
要くんはダイニングの椅子に座っていた私の前に来て手を引いてくれて、もう一つのソファーの方に連れていってくれたので私と要くんふたりで座った。
「寒かったよ!夕方からはここいらはみぞれが降ってきたよ」
「そうだったの!それじゃあ寒かったね!ふたりともお疲れさま」