眩しさの中、最初で最後の恋をした。
辿り着いた水族館。
入口で蒼くんが四人分のチケットを渡して、中に入る。
中は照明は落とし気味で、少し薄暗い。
「なんか、間違って海の中入っちゃったみたいな気分になるね」
ゆっくりと水槽を見て回りながら呟く。!、、
「やっぱり有紗は感性が豊かなのな。物をじっくりと見てるよな」
「そうだね、見るのが好きなの。今見えるものもいつか形を変えたり、見えなくなったりするかもしれないじゃない?だから、見えるものはしっかり見ておきたいなと思うの」
そう、私は微笑みながら返していた。
要くんは少し驚いたような顔をしたけれど、ニコッと笑うと、手を引きつつ言った。
「そっか。じゃあ今日はじっくり見て楽しもう」
「うん!」
私達はゆっくりと各水槽を見て回り、ギリギリの時間になってショープールへ辿り着く。
そこでイルカやアシカ、シャチのショーを堪能した。
オットセイは巨体の割に良く動くし、シロイルカの頭はプルプルしていた。
イルカのジャンプは迫力満点。
とっても楽しい時間を過ごした。
また館内に戻ると巨大水槽の前でじっくり、泳ぐ沢山の海の生き物を見ていた。
この水槽はサメにマンタ、イワシに亀と実に様々な生き物が悠々と泳いでいる姿が見られる。
飽きること無く見続けられるけれど、そろそろお腹がすいてきた。