眩しさの中、最初で最後の恋をした。
四月 クラスメイトで初めまして
掲示板を見た後、私は日菜子と一緒に南棟三階の三年生のクラスの集まる階へ。
「あったあった!三年二組。ほら、有紗早く!」
日菜子はいつも元気の塊みたいな活発な女子。
部活は女子テニス部の部長さんだ。
明るく面倒見のいい日菜子は、同級生からも下級生からも人気がある。
反対に私はどちらかと言えば大人しく、部活も家庭科部で副部長。
先頭に立って仕切るより、サポートに回る方が向いているタイプの私。
だからなのか、二年生で同じクラスになってから意気投合。
共通の趣味は少女マンガやアニメと言う実にオタクな部分も合わせて、私たちは仲良くなった。
この一年で、かなりの仲良しである。
「ねぇ、有紗。今期のアニメどう思う?」
「そうね、あの水泳アニメは私は好きよ」
「あれ、とうとう三期だもんね!大人気よね!イケメンにイケボの集団だよ!堪らん!」
日菜子は大の声フェチである。
声優さん大好きで、推しの声優さんが出るアニメは全てチェックの人。
私はストーリー重視で、お声は絵に合ってればOKな感じで声にこだわりはないけれど。
こんな話を教室の片隅で平気でするくらいには、私と日菜子はオープンなオタクである。