眩しさの中、最初で最後の恋をした。
迎えた、期末テスト一日目。
英語、現代文、選択科目
2教科を受けて、次は選択科目の教室でのテストなので移動だ。
「有紗!英語も現代文のテストも全部書けた!ありがと、有紗のおかげだよ」
移動前に弾んだ声で日菜子が声を掛けてきた。
その顔は実に嬉しそう。
テスト期間にこんな表情の日菜子はめずらしい。
「日菜子がそんなにいい表情してるなら今日のテストの出来はきっといいよ!今日残り1教科頑張ろうね!」
一日目はこんな感じで過ぎていき、二日目、最終日も日菜子も蒼くんも要くんも皆今回もいい手応えでテスト期間を終えた。
テスト期間が終われば部活動も解禁。
今日から三人は部活に行った。
私も久しぶりに家庭科部の活動へ。
元々私の部活は週一だ。
今日はマドレーヌとパウンドケーキを作る予定。
出来たら三人に届けてから帰るつもりだ。
「茜、久しぶり!」
「有紗!今回も有紗はトップ争いしてるかな?」
「それは結果が出るまで分からないわ」
苦笑いしつつ、私たちは家庭科室に入る。
今朝、買い出ししてここの冷蔵庫に材料は入れてあるので、さっそくお菓子作りに取り掛かる。
「ねぇ、水木くんと瀬名さんがお付き合いしてて、有紗と松島くんが付き合いだしたって、ホント?」