眩しさの中、最初で最後の恋をした。
テスト期間明け。
週明けから続々と返却されてくるテスト。
三人は今回も赤点を免れて、引退試合に向けてしっかりと部活に励む日々を送っていた。
私も無事に終えて一安心。
たまに部活で作ったお菓子を三人に差し入れたり、家で作ったのを持ってきて差し入れたりしていた。
来週から夏休みという所で、恒例行事の球技大会が始まった。
競技は、バレー、バスケ、野球にサッカー。
自分の所属の部活の競技には出られないと言うルールで、蒼くんと要くんはバスケに、日菜子はバレーに出る。
私は見学だ。
物との距離感が取りずらくなった今年から、私は病院からの診断書を提出し体育は見学である。
球技大会も、端っこでスコア付けのお手伝いである。
お陰で、見渡しがいのある場所でバレーもバスケも見られるといった感じ。
「日菜子も、要くんも蒼くんもやる気いっぱいだったから試合見るの楽しみだな」
呟きつつ、1年対2年の試合のスコアをつけていく。
そこに、まだ自身の試合は無い三人が見に来る。
「思うんだけどさ、有紗のスコアの付け方は凄い……」
日菜子の言葉に、要くんも蒼くんも頷いで同意している。
「この位置から、バスケとバレー両方見て得点付けるとか。有紗ちゃんはどうなってるの?!」
「有紗は、たまに凄いことを平気な顔してするよな……」
等と言われるので、私も三人に言葉を返す。