眩しさの中、最初で最後の恋をした。

「別にファールを取る審判をするわけじゃなくて、どっちが点を入れたかを見てればいいんだもの。難しい事じゃないと思う」

それには、こっちに来た茜が突っ込む。

「それが、早々できる人が少ないから三人が驚いてるんだよ。有紗は自分がかなり要領良く優秀だっていう自覚が無いよね」

ため息混じりの茜の突っ込みに、私以外は同意している。

「別に優秀だからとかじゃなくて、ただスポーツ見るのが好きなだけ」

そんな私に、四人は言った。

「うん、それはわかるけど。好きで片付けるレベルじゃないから凄いって自覚してね?」

「わ、わかった……」

四対一では勝てないので折れました……。

でも、そんなに特別じゃないと思うんだけどな。

そんなこんなで、球技大会中も私たちは和気あいあいとしつつ、試合はとっても白熱していて見ごたえ抜群だった。

蒼くんと要くんはボールがバスケになっても背の高さと運動神経の良さを発揮してバンバン得点していく。
スピード感もあって、とっても見ていて楽しい。

なにより、二人が楽しんでるのがよく分かる。
目線だけで合図を出し合い、パスを回してゴールを決めていく。
普段からサッカーで鍛えられてるからか、二人の息はピッタリなのだ。
< 51 / 192 >

この作品をシェア

pagetop