眩しさの中、最初で最後の恋をした。
「あー!もう、有紗!大好き!」
日菜子は本当に感情表現が豊かで素直だ。
「ふふ、ありがとう。私も日菜子大好きよ」
私達のやり取りを、教室に入って騒がれていた二人も見ていた事に私達は気付いていなかった。
side 要
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朝、掲示板の前に立ち俺は今年のクラスを確認する。
「お!要。はよ!」
そう後ろから声を掛けてきたのは同じ部で部長の蒼。
「おう、蒼。今年も同じクラスだ」
「マジか!?ラッキー♪」
弾む声の調子から本当に喜んでいるのがわかる。
俺は割と日々平坦なので、蒼こそ分かってくれるが周りからはクールだの言われている。
ただ単に起伏が少なくて面倒くさがりなだけなのだが……。
「でもな、蒼。担任、三浦だぞ?」
「げっ、始っちが担任なのかよ!?俺、課題から逃げらんねぇじゃん!」
蒼は明るく元気の良いタイプで、明るい髪と見た目も良いし、背も高いしで女子に人気だ。
よく告白されるし、手紙も貰ってたり、部活に差し入れも貰ったりする。
告白は好きな人が居るからと、断ってるらしい。
その想い人が誰か知っているので、お前そろそろ頑張れよと俺は内心思っている。