初恋の君と、最後の恋を。
私はどこに立っているのだろう。
これは現実?
足を休めた方が良いと言って、おんぶをしてくれた昨日のあなたはどこに消えてしまったの?
背中の温もりを覚えているよ。
「告白の返事だけど、」
確かに大好きなあなたの、落ち着いた声なのに。
語る言葉は、君のものではないようだ。
「君のようなストーカー女は、虫酸が走るよ」
ずっと聞きたかった告白の返事。
黒瀬先輩は私が望んでいた、辛辣な返事をくれた。
「もう2度と、俺の前に現れないでくれ」
望んでいた。
こっぴどくフラられて、心を整理して、仁くんの元へ行く予定だった。
未練を残さないために、必要なことだった。
覚悟していたことなのに、苦しい。
苦しくて、胸が張り裂けそうだ。
ここからいなくなってしまいたい。