ワケありヤクザと鈍感少女
「・・・いえ、わ、私はなにも!

は、初めまして」

どきまぎしている私を見て、

神楽坂さんには若干笑みが零れていた。

「・・・ねぇ、俺なーんも聞いてないんですけど。」

ぷーっとほっぺを膨らませて怒っている

ホステスのような服装をした男性。

こちらの男性は神楽坂さんとは違い、

二重のくっきりした目をしていて、

可愛らしい雰囲気がある。

「兄貴!いーっつも柊生ばっか・・・。

俺の事ももっと頼ってくださいよ!」

響也さんに嫉妬している姿がすごくかわいい。

「わかったわかった。

ごめんな。竜騎。」

そう言って彼の頭を撫でると、

彼はとても満足そうにしていた。


「・・・で、ちなみにこいつらは兄弟。

まぁどっちが弟か見りゃ分かるだろ。」

「はい。わかります。」

私は響也さんの言葉に首を縦に振る。
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