ワケありヤクザと鈍感少女
私はここに来てから1回も

1人で外に出させてもらったことがない。

亜夢と出かける時も常に見張りがついていた。


溜め込んでいたものがついに爆発した。


「…なんで1人で出ちゃダメなの?

もう私高校生だよ?子供じゃないのに…

私、絶対遊園地行くから!」


「…何回言えばわかるんだ。沙綾。

お前はまだ子供だろ。

一緒に行く相手が男ならなおさら…」

呆れ果てたような返答をする響也。

「…じゃあ理由教えてよ、

なんで出ちゃダメなのか。」

「…それは」

そこまで言うと響也は黙り込む。

「理由ないならいいじゃん!

もういい…。私行くから。」

私は部屋を飛び出した。



(私なんでこんなに自由を制限されてるの…

意味わかんない。)

むしゃくしゃしながら縁側の所に座り込む。

すると背後から、

「沙綾ちゃん。」 と言う声が聞こえる。
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