保健室にて
「ハァハァ...っ...ハァ」
わたしは一心不乱に病院まで走る。
学校から病院までは二駅くらいだ。
普通は電車で行くがそんなに頭は回らない。

まだ謝れてないのに!死んだりしないよね!?
最悪の想像をしながらも走る。

「松本さん、松本一哉さんの病室は...?」
受付のお姉さんは少し戸惑いながらも、優しく教えてくれた。
「302号室です」
「ありがとう、ございます」

病室のドアを開けると、ドラマなんかで見るようなマスクを付けて点滴をしている彼がいた。
肌は痩せて色白く、いつもと同じ綺麗な顔立ち。
それでいていつもとは全く違う弱々しい彼だった。
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