伝説に散った龍Ⅰ




…あ、でも。



芹「ねえ、そもそもさ、
そんな目立つ格好しといて、



俺たち不良ですー危険ですーって、自分たちからアピールしてるようなもんなのに、



受け入れてくれるカラオケ店あると思ってるわけ?」



私の頭の中に浮かんだ、一つの疑問。



…これが最もじゃないかと思う。



柚「あー、それなら大丈夫。
駅前のサルオチあんだろ?



あそこ、俺らの先代がやってる店だから俺らOKなの。」



あー、なるほど。



てか待て、大丈夫かその店。
暴走族の先代がやってる店…って。



少しだけ身震いして、柚をちらり見る。



芹「…じゃあ、行こっか、早いとこ」





























この時の私はまだ知らないんだ。



ポケットからアレを出し忘れていたこと。



それが、後に問題となること。



この、両方を。



< 103 / 113 >

この作品をシェア

pagetop