伝説に散った龍Ⅰ
そして、今日。
私の家で、世那と話し合い。
話し合い、って言っても、そんなに重苦しいものにする気は無いし、そもそも来るのも世那だけじゃない。
私たちの通う高校の理事長をしていて、
父さんの弟、つまり私たちの叔父にあたる
京崎 諒二-キョウサキ リョウジ-も一緒に来てくれることになっている。
二人だけじゃ、どうなるかまだ分からないし、
なんて、虚しいのも確かなんだけど。
家族会議、と言っても過言じゃない今回、必要不可欠な存在なのもそれ以上に確かな事実だから。
「芹那」
ーー久しぶり。
この間も会ったのに、
今聞いた「久しぶり」で、不意にしゃくりあげそうになって
慌てて、背中を向けた。
「いらっしゃい、久しぶり」
妙に静かな家の中
「よぉ、久しぶりだな二人とも!」
諒二の空元気がなんとも切なく感じた。
「さぁ、本題に入るよ。
座って、二人とも。」