伝説に散った龍Ⅰ
いつの間にか、私を愛してくれるファンが出来ていた。
熱狂的な人もいて
その1人がストーカーじみた行為をし始めた頃には、私は自分に付け上がってしまっていた。
両親を殺されたのは、そんな時だった。
犯人もその場で頭を撃って自殺した。
だから動機も聞けず
その真相も闇に葬られてしまった。
ーーだけど。
彼は間違いなく、私のファンだった人だった。
誰が見ても一目瞭然、
間接的に、私が二人を殺したようなものだった。
それが真実でなくても
兄が本当に、心から私の責任を追求しなかったのだとしても
私が悪いと
そう思われるのは、当然のことだった。