愛されたい、だけなのに。〜卒業から少し経ったお話〜
…慣れない!
慣れない!
あの甘い雰囲気!!!
前は、先生として私に接してくれていた。
けど、今はただの男の人。
私の好きな人。
圭吾くんもきっとー…
「っ…」
ダメだ…これ以上考えると頭に血が上る。
「買い物いこ…」
真っ赤になった頬を押さえながら、二階にある事務所へと階段を上る。
そして、ロッカーから財布を持ってくると店の裏口から外に出た。
「あつ…」
外は猛暑で、ジンジンと肌が焼けるように感じる。
店側の道路を見ると、店内に入れないお客さんが暑い中外で待っている。
「すご…」
高校教師をやっていた時以上の、人気かもしれない。