うっせぇ!こっちはずっと片想いしてんだよ!
「別に、いろんな人がいるんだし、別にそれで恋愛不適合者だとは思わないけど。」
「そう?」
そうだ。こいつはこう言ってくれる奴だ。
「んで?そういうあんたは?恋愛してます?」
話を切り替えようと矛先を隣の男に向けた。
会社1のモテ男、ってわけじゃないけど、隣の男はどうやらそれなりにモテるらしい。
毎年、バレンタインデーには本命のチョコを何個かもらってるし、営業だから話も上手で、聞き上手でもある。
仕事もできるし、清潔感もあって爽やかで、それはそれはモテる要素がありすぎる。
「まーなー。いい加減、本気でいかないとなあ、とは思うけど。」
「えっ、狙ってる人いたんだ。」