青色の輝き
「お前、これ…」



「いつも化粧で隠してるの。全身。



私が長袖着るのも、人前で化粧を落とさないのもこれのせい。



顔は、あんまり殴られないけど…、弟に化粧臭いって言われたから、メイクするしかなかったの…」




意味がわからない。



白石は今までこんなのを誰にも言わず着たのか?



展開が早すぎて、頭が追いつかない。




「痛く、ないのか…?」



「痛いよ?すごく痛い。



痛くないわけないじゃん。



バスケなんかしてると、いろんな人にぶつかるし、ジャンプした反動で膝の傷は痛むし」




「なんで誰にも…」



「言えないよ。お母さんは死んじゃっていないし、おじいちゃんおばあちゃんももう死んでる。



今のお父さんはお母さんの再婚相手だし…。



前のパパも死んじゃったもの…」




白石はそういうと、腕をしまって、俺に背を向ける。




何個目かの花火が上がる。





「…帰るね。



ごめん、わがままばっかり。



ほんとはお小遣いなんてもらえないから、このあいだの水族館も、弟に借りたの」
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