青色の輝き
並木道と緑色
休日。



白石のせいでやる気をなくしてしまった俺は何となく、外を歩いていた。



空を見上げると今日も淡い青色が一面に広がっていて。



あいつのことを思い出す。



どうして、急に本気なんか出したのか。



最初から、どうして本気を出さなかったのか。



そればかりが疑問で。



俺はただ頭をからっぽにしたくて。




もう、桜も落ちきった緑色の並木道を歩く。



まだ暑くないとはいえど、長袖は少し失敗したかな。




部活にも入らないで、勉強ばっかりしてきて。



俺は頑張ってるフリだけしてたのかな。



ふと、少し前を歩く女が目に入る。



俺の通う学校の体操着を着て、青色の長い髪を高いところで結っている女。



白石だ。



のんびり、緑色の葉を見上げながらスポーツバックの紐を持ったまま歩いている。



最悪。



頭から離したい要素がすぐ、目の前にいてしまっている。
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